わさびの休み

海だったり山だったり、その他色々書こう!と思っています

正月は書初めをするべし

正月は色々なイベントがある。

 

百人一首に凧揚げ、お年玉などなど。しかし大人になると、そんな行事とは一切無縁となる。

 

近年は専ら寝正月だ。それはよくないと思い、「そうだ! 書初めをしよう!」と考えたのは2020年の年明けのことだ。

 

ただ書初めをしても仕方がない。何かしらの苦労をしなければ、と苦労の種を探した。

 

思い付いたのが、「墨汁をちゃんと墨から擦ろう。そして擦るときに使う水を、近くの山の湧き水にしよう」だ。幸い僕の近所の山の湧き水は『日本百名水』に指定されている。

 

僕は身も凍るような寒さの中、自転車を漕いだ。寒いくせに山の坂道だから汗をかく。

 

予定よりもだいぶ時間がかかった。

 

辺りが暗くなり、スマホのライトで照らしながら水を採取した。一応飲めるけど自己責任だからね、との趣旨の看板が隣に立っている。

 

次の日、書初めを終えて残った湧き水を飲んでみた。

 

そこから三日間腹痛に襲われた。

 

みなさんも湧き水を飲む際は煮沸沸騰させてから飲んだ方がいいと思う。

 

お正月のこんにゃく

新年は父の実家で迎えることが多い。しかし最近はコロナの影響で行けていない。

 

僕の家では基本的に大晦日はガキ使を見ている。つまり、ガキ使を見たまま年を越すことになる。

 

ガキ使が終わったあと、家族総出で神社に向かう。

 

僕の父の実家は、とある離島だ。

 

離島に神社は一つしかない。なので島中の人が神社に詰めかける。とはいっても、人口は500人程度なので大混雑するわけではない。

 

神社では甘酒が振る舞われる。そこで体を温めたあとにお賽銭を投じ、神様に挨拶をする。

 

神社の次はお寺に行く。お寺も島に一つしかない。神社でのお参りを済ました人は三々五々お寺に向かう。

 

お寺に着くと、そこでは三角のこんにゃくが振る舞われる。お寺の石段に座りこんにゃくを頬張る。これがとても熱い。

 

お寺からは海が見える。真夜中の海はまさしく漆黒だ。本島は観光地として栄えているためホテルがたくさんある。ホテルの部屋の電気はわりかし灯っていた。

 

こんにゃくを食べながらその光景を眺めていると、「年があけたんだな」と思う。

 

雪が積もった! 

「大人と子供の境界線はどこなの?」

 

こんな難題を突き付けられたとき、なんと答えればいいのだろうか。

 

責任を負えるかどうかじゃないのかい? と誰かが言っていたり言っていなかったりしたような気がする。

 

しかし、そんなフワフワした答えでいいのだろうか?

 

「じゃあ責任ってなんなの?」と聞かれたら一発アウトである。そんなモノ知るわけがない。

 

では大人と子供の境界線はどこなのだろうか?

 

色々考えた結果、「朝起きて、カーテンを開けたら雪が積もっていたときに何を思うか」という結論に至った。

 

雪が積もっていて、「ヤッター!」と思うのが子供で、「雪なんて最悪だ!」と思うのが大人だ。

 

ただし、これは雪に慣れていない地域でしか通用しない理屈だと思う。例えば愛知県民とか。


まさしく今日は、「朝起きて、カーテンを開けたら雪が積もっていたときに何を思うか」を突き付けられた朝だった。

 

愛知県では珍しく雪が積もり交通がマヒしていた。道路にこそ雪は積もっていなかったが、ベランダから見える田んぼは白く染まっていた。

 

数年ぶりの積雪に僕はワクワクした。なぜなら今日は仕事がなかったからだ。


このことから考察してみる。


「大人と子供の境界線はどこなの?」


「朝起きて、カーテンを開けたら雪が積もっていたときに何を思うか」

※ただし、仕事・学校のある日に限る

 

ということになる。

 

しばらく寒い日が続くらしい。雪には気を付けないといけないな、と思った。

 

 

会社に行くだけでもう立派

仕事に行くだけでも偉いと思う。

朝、時間通りに起きるのがどれだけ難しいことか。

目覚ましを止めたあとにやって来る二度寝の誘惑にも負けず、きちんと起きるのだから偉すぎる。


ふかふかの布団を蹴飛ばし、全エネルギーを腹筋に集中させて体を起こす。これだけでも一苦労だ。

歯磨きだって毎朝やる。歯磨き粉を使い歯を磨くのだ。もう素晴らしい。

ちゃんと着替えもする。起きたままの格好で仕事しちゃえ! という葛藤を抱えつつ身嗜みを整えている。これはもう拍手喝采だ。

そして、いつも通りの時間に家を出る。何気なくやっている「いつも通りの時間に家を出る」労力は果てしない。称賛に値する。


通勤手段は人によって違うと思うが、大抵混んでいると思う。

僕の場合は車通勤だ。

朝の道は大渋滞。みんなイライラしているのが何となく伝わる。それでも安全運転に努めて事故をせずに会社まで行っている。もう立派だ。

社会人、学生分け隔てなくもっと褒められて然るべきだ。立派すぎる。いや、立派だ。

 

初めてのシャコ

シャコとは一体なんなのか? この疑問はいまだに解決していない。

 

僕が初めてシャコを食べたのは、愛知県知多半島の先っぽにある『まるは食堂』という海鮮料理屋だ。

 

まるは食堂は愛知県ではなかなかの知名度を誇る。なんでもエビフライが大きくて有名らしい。

 

職場の先輩から、「豊浜の魚市場に行きたいけん」と誘われた。ちなみに先輩は広島県出身の人だ。

 

もともとはユーチューバー『気まぐれクック』の聖地巡礼がしたい! とのことで向かったが、人が多くて予定通りいかなかった。

 

気を取り直す意味でも、「まるは食堂のエビフライを食おう」となった。

 

こちらもなかなか混んでいて、2時間程度待ったと思う。

 

席についてエビフライの定食を注文した。そのセットにシャコがいた。

 

エビフライも大きくてびっくりしたが、それ以上にシャコの得体の知れなさに度肝を抜かれた。

 

先輩もあまり食べたことがない様子で、二人してビクビクしながら口に入れた。

 

美味しいが、「これはなんだ! エビなのか! お前はエビなのか!」とそればかりが気になってしまった。

 

だから僕の中では、「まるは食堂はシャコのお店」ということになっている。

サインは誰が書いたものか分かるように書こうと思う

JR東海には『青空フリーきっぷ』というお得な切符がある。雰囲気としては青春18きっぷと似ているかもしれない。

 

土曜・休日及び年末年始(12月30日~1月3日)にフリー区間内の快速・普通列車の普通車自由席が乗り降り自由の1日フリーパスです。

https://railway.jr-central.co.jp/tickets/aozora-free-holiday/

 

青空フリーきっぷを使い長野県の飯田に行った。どうして飯田かと言うと、この切符の使える範囲が飯田駅までだったからだ。

 

飯田はリンゴの香りのする街だった。

 

僕の鼻が勘違いしているかと思ったら、遊歩道沿いにリンゴの木が植えられていて、実を付けているから驚いた。

 

僕は一軒の食堂に入った。壁にはたくさんのサインが飾ってあった。どうやら有名なお店らしい。

 

蕎麦とカツ丼のセットを頼んだ。なんと言えばいいか、確かにお店の雰囲気はどことなく良い感じがした。近所にあると嬉しい感じのお店だ。

 

僕は壁に飾られたサインを眺めた。誰のサインかサッパリ分からない。

 

このとき僕は決意した。もしも街中でサインを求められたときは、壁に飾られても誰のサインか分かるように書こう!

 

敦賀への旅 最終回

カウンター席からは、厨房で料理をする女将さんの後姿を見ることができる。さすがの手際の良さだ。

 

食欲を掻き立てる音が聞こえてくる。油の中できつね色に染まっていくカツの姿がまじまじと想像できた。

 


女将さんが揚がったカツを鍋からトレイに移す。そのとき、端っこのカリッとした部分がコロコロと床を転がっていくのが見えた。「マジか!」と心の中で僕は叫んだ。

 

しばらくして、味噌汁とソースカツ丼が出てきた。


味噌汁は愛知県民には馴染みのない白味噌ソースカツ丼はお米にカツを乗せ、ソースをかけただけのモノだった。ぶっちゃけ、僕の理想とするソースカツ丼だ。

 

ただし、カツの端っこは一切れなかった。

 

味噌汁はダシが効いていて、とても美味しかった。味噌汁で一番大事なのはダシなんだなぁ、と教えて貰った気がする。ソースカツ丼も美味しい。もちろん白味噌も美味しかった。

 

会計のときに、「カツがいつもより少なかったから100円安くするよ」と値を安くしてくれた。そこから会話が生まれ、僕が愛知から来たことを伝えた。

 

「愛知は赤味噌だよね」女将さんは言った。「私、昔ね、一宮にいたんだよ」


一宮は名古屋の北に位置する街だ。

 

そこから味噌談議に発展し、白味噌をスプーンで舐めさせてもらった。

 

僕は料理をしないから、赤味噌とどう違うのかよく分からなかった。でも、なんだか楽しかったのを覚えている。

 

一時間に一本しかない特急の時間が迫っていたので、会計を済まして店を出た。

 

あのお店にまた行きたいな、そんな風に思っている。